ひとりで抱え込む前に 食とつながりを届ける夜の居場所
認定NPO法人育て上げネットは、東京都立川市を拠点に、若者の就労や社会参加を支えています。その活動の一つが、土曜日の夜に開く「夜のユースセンター」です。
学校や仕事に通い、家族と暮らしていても、安心して過ごせる居場所や頼れる人がいない若者がいます。困っていることを自分から説明し、「助けて」と伝えることも簡単ではありません。
私たちは、夕食を食べたり、ゲームをしたり、誰かと同じ空間で過ごしたりする時間を通じて、困ったときに頼れる関係をつくっています。食料品や生活用品を持ち帰れることも、暮らしの支えになっています。
利用する若者が増えるなか、食事の提供と居場所の運営を続けるための支えが必要です。ふるさと納税を通じて、若者に食とつながりを届けるこの活動を応援してください。

毎週土曜日の夜 それぞれの過ごし方で集まれる場所
夜のユースセンターは、2022年に東京都立川市で始まりました。毎週土曜日の18時から21時まで、高校生や大学生、働いている若者などが集まっています。
夕食を囲む、ゲームや楽器を楽しむ、漫画を読む、一人で勉強する。決められたプログラムへの参加や、誰かと話すことを求めず、その日の気持ちに合った過ごし方を大切にしています。スタッフが見守り、必要に応じて話を聞いたり、学校や行政、専門的な支援機関につないだりしています。
2025年度は年間52回開催し、延べ2,576人が利用しました。2026年度も4~6月の3か月間で13回開催し、延べ690人が利用しています。地域の学校や支援機関から紹介されて訪れる若者もいます。


安心して話せる相手と 毎日のごはんを必要とする若者たち
2025年8月の利用者アンケート(33人回答)では、78.8%が「ひとりぼっちだと感じる機会がある」と回答し、45.5%がお金の困りごとを挙げました。学校や家庭とのつながりがあっても、孤独や経済的な負担を抱えている若者がいます。
高校生のCさん(17歳)は、学校とは違う人との出会いを楽しみに、毎週参加しています。学校では周囲の目が気になり、自分らしさを出しにくいと感じていますが、ここではさまざまな人と話し、スタッフに自分の思いを伝えることもあります。家に食料がない日もあり、食料品を持ち帰れることについて「ごはんがあるだけで、もう幸福度がまったくちがう」と話しています。
食事をとれること、気兼ねなく話せる相手がいること。その両方が、若者の毎日を支えています。
一方、利用者が増えるほど、食事の確保や一人ひとりを見守る体制が必要になります。安心・安全に過ごせる環境を守りながら、食や生活の支えを必要とする若者に届け続けることが、私たちの課題です。

届いた応援品を 夕食でみんなで共有したい
みなさまから届いた食料品などの応援品は、内容に応じて、夜のユースセンターで提供する夕食や、若者が自宅に持ち帰る食料品として活用します。若者と一緒に料理をする機会にも役立て、食べる楽しみや、誰かと協力する経験につなげます。
家に食料がない日や、食費のやりくりが難しいときにも、食事を確保できるようにすること。毎日の暮らしの負担を和らげることを大切にします。
食べ物があることは、居場所を訪れるきっかけにもなります。食事を囲み、何げない会話を重ねることで、困ったときに話せる関係が少しずつ生まれます。届いた応援を、若者の暮らしと、地域の人とのつながりの両方を支えるために大切に活用します。

この居場所を利用する若者の声
■Aさん(21歳・大学生)
大学に通いながらアルバイトを掛け持ちするAさんは、ここでは一人で勉強することが多いそうです。「人の話し声が明るいのがいいんですよね」と話し、用事がなければ毎週通っています。積極的に会話をしなくても、自分の過ごし方でいられる場所になっています。
■Bさん(19歳・高校生)
先生や友人のすすめで通い始めたBさん。高校卒業後に相談できる場所がなくなることを気にかけ、将来はここのスタッフを頼りたいと話しています。今のうちから関係をつくり、いつでも頼れるようにしておきたい。楽しく通う時間が、これからのつながりをつくっています。

若者が「ここにいていい」と思える夜を これからも
私たちが大切にしているのは、若者が「困っています」と説明できるようになる前から、誰かとつながっていられることです。
相談窓口に行くには勇気が必要でも、「ごはんを食べに行こう」「少し誰かのいる場所で過ごそう」なら、足を運べることがあります。何げない会話や一緒に過ごす時間が重なって、やがて「この人になら話してもいい」と思える関係が生まれます。
誰かと話す日も、一人で静かに過ごす日も、その人のペースを大切にしたい。すぐに目に見える変化がなくても、安心して行ける場所があることには意味があります。
みなさまから届く食料品や応援は、食事の支えであると同時に、若者が地域の人とつながるきっかけになります。若者が「ここにいていい」と思える夜を、これからも立川で続けていけるよう、お力をお貸しください。
認定NPO法人育て上げネット
理事長 工藤 啓







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