能登町のプロジェクト概要
石川県能登町では、企業や個人の皆さまからのふるさと納税を活用し、町内で水揚げされた魚を全国の子ども食堂やひとり親世帯にお届けする「こどもふるさと便 × 石川県能登町」プロジェクトを実施しています。
令和6年能登半島地震では、港や加工場、流通の多くが被害を受けました。それでも、地域の漁師や水産関係者は“能登の海の恵みをもう一度子どもたちへ”という思いで、復興に向けた取り組みを続けています。
このプロジェクトでは、能登の里山里海で育まれた新鮮な魚を活用し、全国の子ども食堂に「おいしさ」と「ふるさとのぬくもり」を届けます。食支援を通じて、子どもたちに魚の美味しさと食の大切さを伝えるとともに、地域漁業の再生にもつなげていきます。

【内容】
なぜ能登の魚を届けるのか
能登の海は、山からの豊かな栄養が川を通じて流れ込む「里山里海」の恵みに満ちています。
四季折々に多彩な魚が水揚げされ、古くから“魚のまち”として人々の暮らしを支えてきました。
しかし、令和6年能登半島地震により、港や加工場、流通インフラなどが大きな被害を受け、 これまで当たり前だった漁業の営みが一時的に止まってしまいました。
能登町の水産業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。

一方で、全国の子ども食堂では物価高騰の影響を受け、魚介類の確保が難しくなっており、「魚を食べさせてあげたいけれど、なかなか手が届かない」という声が数多く寄せられています。
このプロジェクトは、こうした生産地と支援現場の双方の課題をつなぐ架け橋となるものです。
“能登の漁師の想い”と“こどもたちの笑顔”を結び、食を通じて復興を後押しする――
それが本プロジェクトの目的です。
能登の魚をお届けすることで、子どもたちに海の恵みを感じてもらうとともに、
「全国の子どもたちが能登町の魚を食べることで応援する」新しい復興の形を全国に広げていきます。

【地域紹介】
世界農業遺産・能登の里山里海
能登町は、石川県北部、能登半島の北東部に位置し、山と海が隣り合う「里山里海」の景観が広がるまちです。
「内浦」と呼ばれる穏やかで急深な海と、森から流れ出す豊かな栄養分が交わる能登町の海は、一年を通して多様な海の恵みにあふれています。冬には脂ののった寒ブリや寒イワシ、春にはサワラやスルメイカ、夏にはサザエやアワビ、秋にはサバやカマス、アオリイカなど、季節ごとに表情を変える魚たちが能登町の港を彩ります。
地元の漁師たちは、こうした豊かな資源を守るため、小型漁船による定置網漁や一本釣りなど、環境にやさしい漁法を受け継いできました。魚を獲りすぎず、海のリズムに合わせて漁を行う——その姿勢こそが、能登の「里山里海」文化の根幹です。
海と共に生きる人々の文化が息づき、“人と自然がつながる暮らし”が今も色濃く残っているのが、ここ能登町。今回のプロジェクトでは、能登町の海の恵みを子どもたちへ届けることで、このまちの誇りや、自然と共に生きる知恵を未来へつなぎ、一日でも早い復興をともに支えていきたいと考えています。










